今につながる日本史+α

今につながる日本史+α

読売新聞編集委員  丸山淳一

奈良時代

蘭奢待に並ぶ正倉院の名香 全浅香とは

奈良市の奈良国立博物館で、74回目となる正倉院展が開かれた。東大寺に献納された約9000件といわれる収蔵品から、今年は59件が出陳された。目玉のひとつが天下の名香木といわれる「 全浅香ぜんせんこう 」。正倉院蔵の香木と言えば「 蘭奢待らんじゃたい 」…

信長の蘭奢待切り取りの真相は

大河ドラマ『麒麟がくる』(12月20日放送)で、織田信長(1534〜82)が、奈良東大寺の正倉院宝物の中でも特に有名な伽羅きゃら「黄熟香おうじゅくこう」を切り取る。文字の中に「東」「大」「寺」の名を隠した「蘭奢待らんじゃたい」の別名のほうが知られる天…

ウナギ絶滅?万葉歌人と江戸の発明家が勧めたワケ

ウナギは99%が養殖物だが、卵から成魚まで完全養殖する技術はまだ確立されていないこと、そのため、養殖といっても稚魚(シラスウナギ)を捕まえて育てるしかなく、稚魚の乱獲が続いていることも、だいぶ知られるようになってきた。日本人とウナギの長い歴…