今につながる日本史+α

今につながる日本史+α

読売新聞編集委員  丸山淳一

平安時代

本栖湖の水中遺跡 土器が語る富士大噴火

富士北麓の夏の喧騒けんそうが過ぎた後、富士五湖のひとつ、本栖湖の湖底で学術調査が始まる。帝京大学文化財研究所(山梨県笛吹市)と富士河口湖町、身延町の教育委員会が、最新の探査技術を使って「謎の水中遺跡」を探るのだ。今回は、調査を前に、この水…

この世をば…「望月の歌」を巡る新解釈とは

「平安」時代という名前や「貴族の世の中」という括くくり」が影響しているのかもしれない。ちょうど1000年前、平安時代の貴族は優雅で安定した時代を 謳歌おうか していた、というのが多くの人の印象だろう。 この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたる こ…

貞観津波と「末の松山」が物語る震災忘却の歴史

マグニチュード(M)9.0の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)から10年がたつ。今年も「3・11」には、新聞もテレビも「あの巨大地震を忘れてはならない」と特集記事や特番を組む。あの悲劇を思い出したくないと思う人もいるだろうが、やはり、これは続け…

紫式部が「源氏物語」に記した平安の異常気象

温暖化の影響で異常気象が「異常」ではなくなってきたように思えてならない。名古屋大学の坪木和久教授の推定では、温暖化が進めば今後、中心の気圧が850〜860ヘクトパスカル、最大風速80〜90mに達するスーパー台風が発生する可能性もあるという。 過去には…