今につながる日本史+α

今につながる日本史+α

読売新聞編集委員  丸山淳一

今の日本橋は何代目?首都高が橋の上を通った真相は?

 東京・日本橋徳川家康が江戸開府とともにかけた日本を代表する橋だ。五街道の起点となり、日本の道路の起点であることを示す道路元標がある。

 今の石の橋(重要文化財)は尾崎行雄東京市長の肝いりで完成したが、では何代目かおわかりですか?

f:id:maru4049:20191230182748j:plain

安藤広重東海道五拾三次 日本橋』(国立国会図書館蔵)

 日本橋の上をまたいで景観を損なっているとされる首都高が、2020年以降に地下化される案がまとまった。コラム本文では、上をまたいで建設された経緯を振り返っている。大阪の日本橋(にっぽんばし)との読みの違いについても推理してみた。

読売新聞オンラインのコラム本文 

↑読売新聞オンラインに読者登録せずにワンクリックでお読みになれます

 冒頭のクイズの答えもコラム本文にあるが、出し惜しみせずに正解の表を再掲しておく。代替わりが激しい最大の理由は、頻発した江戸の大火だったことが分かる。「火事と喧嘩は江戸の華」というが、こうも大火が多いと、そんな言葉で意気がりでもしなければやっていられなかっただろうな、とも思う。

  f:id:maru4049:20200130003239j:plain

 地中化費用は適正か

 地中化の費用は当初の5000憶円から3200億円に「圧縮され」たといい、国税の投入はない。この区間は老朽化で刷新が必要とされ、費用の大半はそこから出ることになっているので、「景観のためだけに税金を使う」というのはちょっと違う。

 しかし、「費用を圧縮した」というのも、ちょっと違う。地下化に伴って都心環状線のルートは変わり、汐留付近まではKK線を使うことになりそうなのだが、KK線は現在、大型車両の通行が禁止されているのだ。

 当然地下化に伴って、こちらの拡幅・増強工事も必要になるはずだが、この費用は3200憶円の中に入っていない。KK線は渋滞対策など別の費目で拡幅されるから問題ない、というのは費用のツケ回し先を変えているだけで、圧縮とは言えないのではないか。

f:id:maru4049:20181025025121p:plain

今の日本橋、本当にイケてない?

 地元の商店などは日本橋の上に首都高を通すことに建設当初から反対しており、日本橋に空を取り戻したいという要望は理解できる。

 コラム本文で書いたように、日本橋に重なる首都高は都市の機能美を象徴していて、それなりに美しいと思う。税金を使わないから、費用を圧縮したから、というだけで、この機能美を「イケてない」(小池百合子東京都知事)と決めつけて、なくしてしまって本当にいいのだろうか。

 とはいえ、もう首都高地下化に合わせた再開発事業はすでに始まっている。いわゆる「日本橋論争」が、むしろ計画がまとまった後に盛り上がっているように感じるのが気がかりだが、こうなると、再開発をイケているようにするしかない。今後の開発方針を注視したい。

 

maruyomi.hatenablog.com

ランキングに参加しています。お読みいただいた方、クリックしていただけると励みになります↓

にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ
にほんブログ村


日本史ランキング