今につながる日本史+α

今につながる日本史+α

読売新聞編集委員  丸山淳一

2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

脱獄した高野長英と遠山の金さんの悲劇的な接点

高野長英と高野の筆跡(『近世ニ十傑』国立国会図書館蔵) 「塀のない刑務所」、松山刑務所大井造船作業所で受刑者の逃走事件が起きた。それをヒントに脱走の日本史を書いてみたのが以下のコラムだ。 読売新聞オンラインのコラム本文 ↑読売新聞オンラインに…

豊臣家の滅亡を早めた慶長伏見地震

2018年6月18日朝、大阪府の北部を中心とする最大震度6弱の地震があり、大きな被害が出た。被害に遭われた方に心からお見舞い申し上げたい。 この大阪北部地震を受けて書いたコラムでは、豊臣秀吉(1537~98)の天下を早く終わらせ、歴史を変えた大地震と言…

働き方改革を始めたのは天智天皇?

6月10日の「時の記念日」は「働き方改革」にふさわしい。働き方改革関連法の柱となっている残業規制も「高プロ」もそうだが、「働き方」は労働時間と切っても切れない関係があるからだ。 そもそも時の記念日は、規則正しく生活すること、効率的に働いて生産…

やはり直弼は「いい直弼」ではない

「安政の大獄」を断行した大老・井伊直弼(1815〜60)は、 結果的に幕府の命脈を縮めた。多くの幕末の志士が捕えられて命を落としたことは、幕府というより、日本にとっては大きな損失といえる。 この安政の大獄が、側近。長野主膳(1815〜62)のフェイクニ…