今につながる日本史+α

今につながる日本史+α

読売新聞編集委員  丸山淳一

記紀・古代

本栖湖の水中遺跡 土器が語る富士大噴火

富士北麓の夏の喧騒けんそうが過ぎた後、富士五湖のひとつ、本栖湖の湖底で学術調査が始まる。帝京大学文化財研究所(山梨県笛吹市)と富士河口湖町、身延町の教育委員会が、最新の探査技術を使って「謎の水中遺跡」を探るのだ。今回は、調査を前に、この水…

吉野ヶ里遺跡 石棺墓の「朱」と邪馬台国のつながり

佐賀県神埼市、吉野ヶ里町にまたがる吉野ヶ里遺跡(国指定特別史跡)で、弥生時代後期の有力者の墓の可能性がある石棺墓せっかんぼが見つかり、覆っていた4枚の石蓋を外して内部の調査が行われた。 残念ながら遺骨や埋葬品は出土しなかったが、佐賀県の山口…

富雄丸山古墳から大発見 アシタカの祖先?長髄彦との関係は

奈良市の富とみ雄お丸まる山やま古墳から、これまで出土例がない盾形銅鏡と鉄剣が出土した。「古墳時代の金属工芸の最高傑作」で、国宝級の大発見だという。この古墳は昔から謎が多い古墳と言われてきた。今回の発見で、「被葬者は誰か?」というこの古墳最…

パーク開園を機に考える ジブリ作品と日本史の接点

愛知県長久手市の愛・地球博記念公園内にジブリパークが開園した。まず「ジブリの大倉庫」「どんどこ森」「青春の丘」の3エリアが先行し、『となりのトトロ』の遊具や『耳をすませば』に登場する店舗「地球屋」が再現され、『 千せんと千尋ちひろの神隠し』…

謎だらけ 聖徳太子の肖像画

2021年は聖徳太子(厩戸皇子うまやどのおうじ、574~622)の1400回忌にあたる。奈良の世界遺産・法隆寺では4月3日から5日まで、100年に1度の節目となる遠忌おんき法要が行われた。 聖徳太子はひと昔前まで、間違いなく日本で最も有名な歴史上の人物だっ…

「転落の歴史」からコロナ対策を考える

2021年は緊急事態宣言の再発令から始まった。今年もコロナとの戦いが最大の懸案になることは間違いない。読売新聞オンラインのコラム本文は、元通産官僚で衆議院議員の齋藤健さんのインタビューだ。 齋藤さんは、日露戦争の勝利から第2次世界大戦に惨敗する…

鬼滅の刃と日本神話 “聖地”の共通点

人気漫画『鬼滅きめつの刃やいば』のコミック累計発行部数が電子版を含めて1億部を突破した。「週刊少年ジャンプ」の連載はすでに終了しているが、人気は依然衰えず、劇場版の映画も公開された。 物語のモデルは多くが不明だが、『鬼滅』ファンは主人公の少…