今につながる日本史+α

今につながる日本史+α

読売新聞編集委員  丸山淳一

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

新型コロナ拡大 江戸の虎列刺(コレラ)の教訓生かせ

新型コロナウイルスによる肺炎の拡大が加速している。2002~03年に大流行し、中国で349人が死亡した重症急性呼吸器症候群(SARS)を大きく上回る拡散で、感染は全世界に広がっている。 最悪の場所とタイミング 鎖国の日本で「虎列刺」流行 箱根で止まった最…

バス「とまります」ボタンは日本独自の文化だった

新型コロナウイルスの感染拡大で公共交通機関の対策が強化されている。乗客にマスク着用や手洗いの励行を求めるアナウンスが流れ、窓開けや車内の消毒も強化されているという。 つり革を手首でひっかけたり、手すりをハンカチを持って握る人もいるようだが、…

「麒麟がくる」に登場 織田信秀の実像とは

「麒麟がくる」は大河ドラマ「国盗り物語」と同じく、織田信長(1534〜82)の義父となる斎藤道三(1494〜1556)がしっかり登場し、本木雅弘さんの“怪演”が話題となっている。高橋克典さん演じる実父の織田信秀(1511〜52)についても丁寧に描かれている。 信…

信長も認めた?蘭の効用 ひと鉢に込められた歴史と愛情

2020年2月14日から東京ドームで「世界らん展2020」が始まった。今年は30周年ということで特別展示もある。 蘭栽培にも深くて長い歴史がある。今回は日本人4人、福羽逸人(1856〜1921)、大隈重信(1838〜1922)、島津忠重(1886〜1968)、岩崎俊彌(1881〜19…

江戸の「IR長者」大久保今助は鰻丼だけの人じゃない

大久保今助(1757〜1834)という江戸の大富豪をご存じだろうか。江戸時代に利権を駆使してカジノ、劇場、ショッピングモールなどを次々に手がけ「今太閤」と呼ばれた商人だ。 統合型リゾート(IR)をめぐる汚職事件と根っこは同じにみえる。今助の波乱万丈の…

コロナ感染拡大 の一因 中国の 「春節」と暦の話

新型コロナウイルスが世界に拡大している。1月24日から中国は春節(旧正月)の時期(24日が大晦日にあたる)を迎え、のべ30億人が移動する「世界最大の民族移動」の直前という最悪のタイミングで発生した、ということは別のコラムで記した。 この時期は留学…